Maison Capitain-Gagnerot
メゾン・キャピタン・ガニュロ

ラドワというあまり知名度は高くないアペラシオンに本拠地を構えていながら、ロバート・パーカーやマット・クレイマーといった著名な評論家から高く評価されているのが、キャピタン・ガニュロ。
200年以上の歴史を誇り、価格高騰の激しいブルゴーニュにおいて、良心的な価格でクオリティの高いワインを世に送り出しています。

概要

1802年にメゾン・ガニュロは設立。1864年にジャン・バティスト・ガニュロの一人娘であるマリーと、シャンプリット村(ディジョンより北のシャンパーニュ地方との間に位置する、フランシュ・コンテ地方の村の一つで、かつては銘醸地の一つに数えられた)に起源をもつネゴシアンのフランソワ・キャピタンが結婚し、それを機にジャン・パティストとフランソワが共同でメゾン・キャピタン・ガニュロを設立。

1870年代から1880年代にかけてはフィロキセラにより、キャピタン・ガニュロの畑も壊滅的な被害を受けましたが、その当時、未亡人であったマリーはその土地を維持し、ブドウ樹を植え替えることを決断し、ワイナリーの存続に努めました。フランソワとマリー亡き後は、息子であるロジェ・キャピタンへと継承されます。

ロジェ・キャピタンは第二次大戦後、3haの畑を相続。ロジェの時代にキャピタン・ガニュロは高い評価を獲得し、畑は16haまで拡大。そしてワイナリーは、息子のパトリスとミッシェルに受け継がれ、2009年からはパトリスの息子たち、ピエール・フランソワとドルフィーヌらによって運営されています。

余談ですが、ワイナリーの起源にネゴシアンがあるため、現在も名前にメゾン・キャピタン・ガニュロを名乗っていますが、完全自社畑でのワイン造りを行っており、実質はドメーヌです。そのため、ドメーヌ・キャピタン・ガニュロの名で、表記されることも多いです。

栽培や醸造

環境に配慮し、生態系と調和した栽培を目指すため、化学肥料や農薬の使用は避けています。
厳しい剪定とグリーンハーベストによって、収量を厳しく制限し、最適な成熟度を見極め、手摘みで収穫し、選果と除梗が行われます。
ピノ・ノワールは、開放式ステンレスタンクで、自然酵母により醗酵。ヴィンテージによりますが12~15日間、30℃を超えないよう温度管理した状態で行います。マロラクティック醗酵の後、熟成されます。
キャピタン・ガニュロでは、ピノ・ノワールとテロワールの個性を表現するのに、新樽は適さないという考えから、熟成時の新樽率は10%を超えません。キュヴェによって、12~18ヶ月間熟成し、軽く濾過した後、瓶詰されます。
シャルドネは、芳香のフレッシュさを残すため、20~22℃の間でオークにて醗酵。ピノ・ノワール同様に低めの新樽率で、最低10ヶ月間の熟成後、濾過し瓶詰されます。

所有する主な畑

Clos de Vougeot クロ・ド・ヴージョ

Echézeaux エシェゾー

Corton Renarde コルトン・ルナルド

Corton-Charlemagne コルトン・シャルルマーニュ

Les Moutottes レ・ムトット(アロース・コルトン・プルミエ・クリュ)

La Coutiere ラ・クティエール(アロース・コルトン・プルミエ・クリュ)

La Toppe au Vert ラ・トプ・オー・ヴェール(アロース・コルトン・プルミエ・クリュ)※畑が位置するのはラドワ

La Micaude ラ・ミコード(ラドワ・プルミエ・クリュ、モノポール)

Les Hautes Mourottes レ・オート・ムロット(ラドワ・プルミエ・クリュ)

ワインのスタイル

キャピタン・ガニュロのワインは、若いうちから楽しめるスタイルで、全体的に繊細かつテロワールがよく表現されたワインを造っています。派手さはありませんが、しみじみと美味しいタイプです。

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